映画『茅ヶ崎物語』公式サイト

INTRODUCTION

『パーク アンド ラブホテル』で日本人初となるベルリン国際映画祭最優秀新人作品賞を受賞した熊坂出監督の最新長編映画『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』

この作品作りのきっかけとなったのは、自らも茅ヶ崎出身で洋楽ポップスの一流プロモーターにして日本一のレコードコレクターである宮治淳一。小中学校時代、桑田佳祐と同級生だったという宮治は“サザンオールスターズ”の名付け親としても知られる。数々の音楽人を輩出し、多くの文化人とも所縁の深い土地である茅ヶ崎の芸能史を自らの手で執筆・編纂するという作業を、数年前から密かに始めていた宮治だが、昨年友人桑田佳祐が還暦を迎えるにあたって、茅ヶ崎と芸能との関係性、その謎を探る映像作品を制作し、桑田にプレゼントしようと思い立った。
 映画監督の熊坂、そしてより多角的に茅ヶ崎を捉えていく上で、日本を代表する人類学者中沢新一、この二人に協力を依頼し映像作りが始まった。中沢は自身のライフワークでもある“アースダイブ”という手法で、数万年規模というマクロの視点から茅ヶ崎の秘密を探っていく。

できあがった映像を見た桑田はそのサプライズプレゼントに大いに感銘を受けたという。その桑田の反応に呼応するように、宮治、中沢ともに、さらなる茅ヶ崎探訪の欲求が高まっていた。それぞれのアプローチで始めた作業が徐々に進んでいく中でやがて、両人ともやはり、茅ヶ崎を代表する音楽人のひとりである“桑田佳祐”の存在を掘り下げていかざるを得ないことを感じ始めていたのだ。茅ヶ崎をたどることで、桑田佳祐へと行き着き、さらにその先に日本人の心までも垣間見るという、予想もしなかった方向へと導かれていくことを予感した二人は、さらにこの作品を発展させ『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』というひとつの映画作品として成立させ、一般公開を目指していくことになった。

こうして、その後作品作りはさらに本格化していき、なんと、かの加山雄三へのインタビューも敢行。さらには、高校生時代の宮治の記憶をもとに、ドラマチックな結末へとつなげるべく、桑田佳祐の出演による衝撃的な結末シーンも撮影されることとなった。こうして『茅ヶ崎物語 ~MY LITTLE HOMETOWN~』は、音楽探訪記でありつつ、同時に音楽伝記であり、音楽文化史でもあるという、他に類を見ない異彩を放つ作品として完成したのである。

CAST

宮治淳一
宮治淳一

PROFILE1955年神奈川県茅ケ崎市に生まれる。小学生時代にビートルズ、ヴェンチャーズなど英米のロックンロールにはまり以後音楽を志す。1975年地元で音楽サークル「湘南ロックンロール・センター」をつくりアマチュア・ロック・コンサートを定期的に主催する。1976年中学校時代の同級生桑田佳祐のニュー・バンドにサザン・オールスターズという名をつける。1979年ディスコメイト・レコードに入社、パイオニアLDCを経て1995年からワーナーミュージック・ジャパンで洋楽編成を担当、エンヤ、マドンナ、レッチリなどの新譜のマーケティング他膨大なカタログの復刻に魂をそそぐ。2010年同社退社後も世の洋楽ファンのためにカタログ商品の編成、ラジオでのDJ、選曲を手がける。アナログ、特にシングル盤に目がなく1999年自宅を改造、週末だけ音楽資料館「ブランディン」として収集した膨大なレコード、音楽書籍を一般に開放している。信条は「レコードはかけなきゃ音が出ない」。ここ数年は茅ヶ崎と音楽との不思議な関係を研究する毎日を送っている。茅ヶ崎市在住。

中沢新一
中沢新一

PROFILE1950年、山梨市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。宗教から哲学、芸術から科学まで、あらゆる領域にしなやかな思考を展開する思想家・人類学者。明治大学野生の科学研究所所長。
著書に『チベットのモーツァルト』、『森のバロック』、『フィロソフィア・ヤポニカ』、『アースダイバー』『カイエ・ソバージュ』シリーズ、『芸術人類学』、『野生の科学』、『大阪アースダイバー』ほか多数。近著に『熊楠の星の時間』。アースダイバーなどのこれまでの研究業績が評価され、2016年5月に第26回南方熊楠賞(人文の部)を受賞した。

加山雄三
加山雄三

PROFILE1937年4月11日神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、'60年東宝入社。「男対男」で映画デビュー。'61年、映画『大学の若大将』に主演し、大人気となった「若大将シリーズ」がスタート。黒澤明監督の『椿三十郎』『赤ひげ』にも出演。歌手としては'65年に「君といつまでも」が大ヒット。以後も『お嫁においで』など数々のヒット曲を世に送り出す。幼少より作曲を始め、弾厚作のペンネームで、ロック・ポップスからクラシックまで幅広いジャンルの楽曲を創作し続けている。
芸能生活45周年においてはニューヨーク・カーネギーホールでのコンサート、50周年には東名阪アリーナコンサートツアーを実施。
2014年には若大将EXPOと題して、77歳にして日本武道館単独公演 最年長記録を樹立し、47都道府県全県でのツアーを成功裡におさめた。また、同年秋の叙勲にて旭日小綬章を受賞。
2016年に芸能生活55周年を迎え、「音楽は時代や世代を超える」をコンセプトにした“ゴー!ゴー!若大将FESTIVAL”を二日間に渡って開催。
2017年4月には、80歳記念として“若大将一夜限りのスペシャルライブ”を実施。6月には“ゴー!ゴー!若大将FESTIVAL in OSAKA”も開催した。
また、“THE King ALL STARS”としての活動も注目され、全国のロックフェスに参戦するなど80歳を越えた現在も現役で活躍中である。
音楽活動の他に、59歳から油絵を始め、陶芸や漆器などの作品を積極的に創作。
現在、BS朝日「歌っていいだろう」(毎週水曜よる11:00〜11:30)に司会として出演中。ミュージシャンのゲストを招き、音楽にまつわる楽しいトークを繰り広げている。

萩原健太
萩原健太
神木隆之介
神木隆之介
野村周平
野村周平
桑田佳祐
桑田佳祐